2012/11/21

MOUNTAIN JOG Style Packing List1



先日の「鎌倉ハイカーズミーティング」では
私、千代田の今年10月、朝日連峰を3泊4日で縦走した時と
同じ荷物が入ったバックパックを展示させてもらいました。

「MOUNTAIN JOGスタイル」
ベースウエイト3582g、水食料込みで平均5900g前後
夜の気温は最低の状況を考えて-5℃想定

※展示は実際に背負った5.9kgでやらせてもらいました。
その時のギアリストはこちら





ULスタイルの優位点の一つに
”体に負荷をかけずにできるだけ楽に歩ける。その結果、より長い行程を歩ける”
というものがあります。

これってなかなかまとまった休みが取りづらいサラリーマンやOLにピッタリのスタイルだなぁと常々感じていました。
待ちわびた週末の山行、せっかく片道4時間かけてアルプスに来たのなら
一泊二日という限られた時間でも思いっきり楽しみたい、できればあの峠の向こう側も見てみたい。
そんなニーズに対してストレスを感じず、気持ちまで軽くなって歩けるこのスタイルは絶対マッチするはず。
実際にお店のお客さんでもそのようなご要望からULスタイルを楽しんでいる方が沢山いらっしゃいます。


じゃあそこから一歩踏み込んで(もちろん普通に歩くのも十二分に楽しいことだとして、です。)
もっと週末の2泊もしくは3泊の行程をとことん遊び尽くすには?
というテーマを個人的にずっと考えてきました。

もっとULの考え方、装備面などから解釈して楽しい提案ができないか...
きっとスルーハイク、ロングハイクとは別の魅力が顔をのぞかせるはずだと信じて
この面白い議題に対して半分遊びながら模索してきたわけですが、

これまで自身が試した事を抜粋すると

テント、タープを使わないで寝る
ナイトハイクで距離を稼いで長く歩く
マウンテンバイクで山に泊まるビバークスタイル
18Lくらいに冬装備を入れて連泊してみる など

どれもこれもULマインドがなければ出来なかったことですが
短い期間でもより濃く、爽快感や達成感を得るために….ということを突き詰めて行くと
個人的にはよりアドベンチャー寄り、というかもう少しスポーツ的な要素をプラスするスタイルにぼんやりと興味が出てきているのが解りました。

アグレッシブなハイクスタイル、ファストパッキングが面白そうだと感じ始めます。

しかし、自分はあくまでハイカー。
常に走りたいとは思わないし、つらそうなのは嫌だった。
もっと気軽にできるスタイルがあったっていいんじゃないか?
というところまで来るとだんだんと目指したい方向が明確になってきました。

自身のテーマとしては
速さを競うものではない、ストイックになりすぎないこと。
ハイカーの精神をわすれずできれば途中食料補給はしない。

縦走用の装備を背負っても、なお走れるというのは必然的に体に負荷が少ない装備なので当然、歩いていても楽。
走らなきゃいけない!と意気込む必要もなく
フラットで駆け出したいような気持ちのよいトレイルに出会ったらすぐに走り出せるような雰囲気がよい。
1日あと3時間分の距離を稼ぐようなスタイル。

ファストパッキングよりもゆるいルールで頑張りすぎないスタイル。
いうなれば山をジョギングする感覚。
「MOUNTAIN JOG」みたいなスタイルを今、さらに模索しています。

このパッキングリストは
そのような考えでセレクトしたものになります。
食料の途中補給は無し。東北地方なので指定小屋にお世話になりましたがビバークできる装備です。




今回の朝日連峰は結果的には3泊4日という短い行程でも
主要峰を全て周り十二分に朝日連峰を味わい尽くす事ができる思い出深い山行になりました。

そして今回のハイカーズミーティングでは
驚いた事にトレランをやられている方々にものすごくウケが良かったのが印象的でした。

トレランとULをつないだら面白い...
それはRun boys! Run girls!の慶さんとも話していることですが
山で野営ができるとトレランの走れるコース設定も何倍にも広がります。
これもULの魅力の一つなんですよね。

せっかくなので
今後もこのブログでこの「MOUNTAIN JOG」を随時報告して行けたらと思っています。

Chiyo

2012/11/12

鎌倉ハイカーズミーティングを終えて

写真 山と道 夏目さん

改めて先週末の「鎌倉ハイカーズミーティング」は大盛況で楽しかったなと思い出しています。

ご来場頂いたお客様は
今回のイベントを通じてなんかしらの新しい挑戦をしてみたいという方が多く
アルコールストーブ、タープ泊を体験してみたいなどなど
ULハイクの要素を自身のスタイルにどのくらい取り入れて行きたいか
お話ししていてとても楽しかったです。


今回のイベントは「ULハイクのABC」という題名がつけられていたわけですが
元々ULハイクの基本を学んでみようという場はもっとあってもよいのでは?
という山と道の夏目さんからの発案がきっかけでした。

確かに自分がこのカルチャーに出会った頃を思い出すと
今よりもULハイクに関するブログの更新が頻繁で
終止ドキドキ、ワクワクさせられていたことを思い出します。
おおよそ5~6年くらい前でしょうか。

しかし現在、アメリカやヨーロッパのハイカーから
日本のブロガーはどうした??と言われるように
最近はぱったりとプログの更新がされなくなっている傾向があります。


今回イベントで講師として出演された
寺澤さんと飲みの席でいつも話すのですが
あの頃はただコメント欄で他のハイカーとコミュニケーションが取れただけで面白かった、と仰る。
今それはFACEBOOKやtwitterで事足りてしまうから満足してしまうんだよね、と。

確かに私が今FACEBOOKなどで繋がっている人たちのなかでは
今でも日々新しいULハイクについて面白い会話が飛び交っている。
目から鱗のTIPS、未開のルートの話、MYOG、ULハイクとファストパッキングの違いなどなど。
もっと単純に日本の山を登る手段としてのULカルチャーが進化していっているのを感じています。
そう、この文化はまさに今コアなULハイカー達の意見交換の中で面白い発展をしている最中なのです。


しかしそれは閉じられている中で行われている情報交換であって
皆に開かれた状況ではないのはもったいないことだなというのが今回のイベントの真意。
もう一度丁寧にULハイクに興味がある人に対して情報を発信して行くべきだ
という意図があったのです。

そして今回のイベントを通じて来場者の方の感想を聞くと.....

もっとこのような開かれたイベントが望まれている事
アーガイヴとして残るブログの存在はありがたいこと
結果
改めて私自身も出来る限りこの素晴らしいカルチャーを率先して紹介していくべきと強く思った次第です。


取り急ぎ
イベント当日の講演内容はただ今山と道のブログで公開中。

寺澤さんの固形燃料一粒16gでお米を炊く方法とか… 栄養価の高いお米の話。
BBさんのビビィサックの使い方や独自の検証結果など
目から鱗の情報が満載で改めて勉強になる事柄もいっぱい。必見です。


今後自分がここに書いていく事柄にどれだけの人が共感してくれるか解りませんが
またちょっとづつ発信していこうと強く思ったイベントでした。

Chiyo

【OMM JAPAN 2023 KITAYATSUGATAKE】